都立or私立②・・中堅下位校のケース

みなさん都立と私立どっちがお得かについて、入学時(入口)の偏差値50前後で合格できる普通科の高校同士で、卒業後の進路(出口)を視点にして、どちらがお得かついて考えてみたいと思います。

今回は、中野区にある都立武蔵丘高等学校と板橋区にある大東文化大学第一高等学校で比較してみたいと思います。両校は、入学偏差値55程度の高校で、所在地も東京23区の西北部にある普通科の男女共学の学校ということで、ほぼ同じ学力と環境の生徒が入学している学校と考えることができます。

都立武蔵丘高等学校

東京都の中野区にある高校で、最寄り駅は西武新宿線の都立鷺宮駅もしくは西武池袋線の富士見台駅から徒歩15分程度の場所にある高校です。この高校の2020年3月の卒業生は318名で、大学進学者は224名、短大・専門は65名、進学準備29名です。大学合格ベスト5は1位日本大学25名、2位帝京大学19名、3位専修大学16名、4位大東文化大学14名、5位獨協大学12名となっています。GMARCH以上の合格者は、青山学院大学1名、学習院大学5名、慶応大学1名、上智大学1名、中央大学5名、東京理科大学2名、法政大学5名、明治大学1名、立教大学5名で、GMARCH以上の合格者の合計は26名となっています。ちなみに、日大25名、東洋大11名、駒大11名、専大16名、成蹊大8名、成城大3名、國學院大3名、獨協大12名、武蔵大6名、明治学院大学6名、工学院大5名、芝浦工大4名、東京農業大8名、東京都市大学1名、東京電機大学6名です。日東駒専と成成明学獨國武と理系5大学の合格者の合計は125名です。

大東文化大学第一高等学校

東京都の板橋区にある高校です。最寄り駅は地下鉄の西台駅から徒歩10分程度の場所にあります。この高校の2020年3月の卒業生は338名です。そのうち、大学進学者は323名、短大・専門13名、就職1名、未定1名となっています。大学進学の内訳は、大東文化大学への内部推薦が86名、指定校推薦106名、AO入試26名、公募制推薦14名、一般入試91名となっています。大学合格実績ベスト5は、1位大東文化大学89名、2位日本大学13名、3位東洋大学10名、4位立正大学9名、5位東京家政大学8名です。GMARCH以上の合格者は、東京理科大学6名、都立大学1名、東京学芸大学1名、埼玉県立大学1名、明治大学3名、立教大学1名、学習院大学2名、中央大学4名、法政大学7名でGMARCH以上の合格者の合計は28名です。ちなみに、日大13名、東洋大10名、駒大5名、専大4名、成蹊大3名、武蔵大2名、成城大1名、明学大2名、獨協大7名、國學院大3名、芝浦工大1名、東京電機大学6名、東京都市大学3名、工学院大学2名、東京農業大学3名となっており、日東駒専と成成獨國武と理系5大学の合格者の合計は65名です。

〇この2校を比較すると、都立武蔵丘高等学校では、慶応大学や上智大学への合格者を1名ずつ出しているが、大東文化大学第一高等学校も国公立大学へ3名の合格者を出しており、GMARCH以上の大学の合格者数もほぼ同数ということが言えます。しかしながら、大東文化大学第一高等学校では、卒業生のほとんどが現役で4年制大学に進学していることがわかりますが、都立武蔵丘高等学校では、約7割程度の進学率となっており、約2割が短大・専門学校へ進学しています。これは、大東文化大学第一高等学校が大東文化大学の付属としての利点を生かしたり、他大学の指定校推薦を活用するなどの戦略的な進路指導が功を奏している結果と考えることができます。結論から言うと、確実に現役で大学進学したい人は、大東文化大学第一高等学校の方がよいと結論づけられます。ただ、GMARCH以上の合格者は、ほぼ同じですが、日東駒専・成成明学獨國學武・理系5大学クラスの大学の合格者については、都立武蔵丘高等学校の方が多い(一般入試受験者が都立武蔵丘の方が多い事情はあるが)ので、日東駒専以上を目指している人は、都立武蔵丘高等学校に入ったほうがやや有利であると言えます。(ただ、都立武蔵丘高等学校の方が、現役で大学進学できないリスクがありますが・・・)

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