5月になり、さわやかな気候の日が増えてきました。みなさまはいかがお過ごしでしょうか。

さて、早稲田大学の付属校、系属校は東京都に3校、埼玉県に1校あります。付属校は早稲田大学高等学院(練馬区)、早稲田大学本庄高等学院(埼玉県本庄市)、系属校は早稲田高等学校(新宿区)、早稲田実業学校高等部(国分寺市)です。
どこに進学するか・・・これは悩むところですが、4校を比較し、独断と偏見で私なりの結論を出してみましたので、参考にしてください。
【早稲田大学への進学】
早稲田大学への優先入学を狙うなら、付属2校、つまり早稲田大学高等学院か早稲田大学本庄高等学院をお勧めします。なぜなら卒業生全員が進学できる保証があるのは、付属校だけです。ただ系属校の早稲田実業学校は、国分寺市に移転したあたりから、ほとんど全員に近いくらいの卒業生が早稲田大学に進学していますので、ほぼ早稲田大学への進学は保証されていると考えても差し支えはないと思いますが、早稲田高校は他大学受験希望者も多くいるため、早稲田大学への進学は卒業生の半分程度の人数となっています。また、進学できる学部が付属校は系属校に比べて断然いいです。例えば、看板学部である政治経済学部への推薦枠は高等学院・本庄高等学院ともに卒業生の約23%ですが、系属校の実業学校は15%です。ちなみに早稲田高校は早稲田大学へ推薦されている人数のうち13%が政治経済学部に優先入学しています。
ちなみに、理系3学部への進学は、高等学院が約30%、本庄高等学院が約23%に対して、実業学校が19%、早稲田高校が早稲田大学へ推薦されている人数のうち28%です。法学部は高等学院が約16%、本庄高等学院が12%、実業学校が7%、早稲田高校が早稲田大学へ推薦されている人数のうち、8%となっています。
ただ、商学部・教育学部・社会科学部への進学は系属校も付属校に負けじと多く、特に教育学部へは系属校2校の方が付属校2校よりも断然多くの卒業生が優先入学しています。
【他大学への進学】
これは断然、系属校の早稲田高等学校が有利です。卒業生の約半数が他大学受験をして大学進学しています。合格実績もよく、東京大学をはじめとした国公立大学や難関私立大学への合格数も多いです。ただ、早稲田高等学校は高校から入学できない完全中高一貫教育校です。入学したい人は中学校受験をしてください。
【部活動】
これは部活動にもよりますが、系属校の早稲田実業学校はスポーツ文化活動に優れている中学生を50名前後も推薦で入学させています。これは学年の約10%強の人数です。これらの入学生と核となって部活動ではよい実績を上げている部も少なくありません。有名なのは野球、サッカー、駅伝、ラグビー、バスケット、バレー、水泳などですが、どのクラブもそれなりの良い成績を上げています。早稲田高校や本庄高等学院は今のところそれなりの実績を上げているクラブは少ないようですが、高等学院はアメリカンフットボールやラグビーにおいて全国大会に出場した経験があります。ということで、実業学校が一番活発に行われていて、それに次ぐのが高等学院ということが言えそうです。
【系列中学校等の状況】
本庄高等学院以外は中学校が併設されています。また系属校の実業学校は小学校も併設されています。人数比は、概ね実業学校が70%が内部生です。高等学院は30%が内部生、早稲田高校は100%が内部生(完全中高一貫校)です。高入生のみの本庄高等学院が一番気をつかわなくてすみそうです。つぎに気を使わなくてすみそうなのが高等学院です。実業学校は内部生が多く、また初等部(小学校)出身者もいるため・・・まあ気を使わざる負えない場面はそれなりにあるでしょう。早稲田高校は、完全中高一貫校なので、中学校から入学するメンバーで6年間過ごすことになります。
【交通の便】
まあ、なんといっても近所に住んでいる人以外は遠くから通学し、JR本庄、寄居駅からスクールバスでないと(新幹線利用者は本庄早稲田駅から徒歩13分ですが・・・)通学できないのが埼玉県本庄市にある本庄高等学院です。まあ森に囲まれている雰囲気が好きな人や通学時間が貴重な楽しみの一つと思っている人にはいいかもしれませんが・・・。それに比べて、他の3校はどこも駅から徒歩10分以内に到着できる場所にあります。最寄り駅は、高等学院は西武新宿線の上石神井駅で、急行が止まるので大変便利です。実業学校はJRと西武国分寺線の国分寺駅で、JRは中央特快が止まる駅なので大変便りです。早稲田高校は地下鉄の早稲田駅の出口を出てすぐの場所にあります。まあ駅からの近さでは4校の中で一番です。
【結論】
まあ、所詮私の考えでは高校は大学や社会に出るための通過点・・・という考えが強く、出口がどうかが大切だと思います。ですから、どうしてもスポーツなどで青春を費やしたい、プロ野球やJリーガーになれるかどうか試したい、クラスメイトと恋愛したいという人は早稲田実業学校への進学をお勧めしますが、基本的には男子だったら、高等学院、女子だったら本庄高等学院への進学をお勧めします。なぜなら大学や社会では学歴差別がいまだ現実に存在し、早稲田大学の卒業生や現役大学生同士で、どの学部を出ているかで、互いを格付けしあう残念な現実があるからです。大変くだらなく、私個人としては、人間やスポーツに興味のある人は遠慮なく所沢キャンパスへ進学して早大生、早大卒業生として堂々と生きてほしいのですが・・・現実の世の中は・・・ふぅ・・・。また小学生の人で、早稲田では物足らない、いや早稲田以外の進学も模索したい男子は、半付属化している早稲田中学校に入学して、早稲田大学の進学を視野にいれつつ、東京大学や慶応大学や医学部のある大学を目指してみるのもいかがでしょうか。