11月になりました。いよいよ本格的な志望校決定シーズンに突入してきますね。3学期制の学校の人で都立入試もしくは私立推薦入試希望者は、とりあえず2学期の成績を少しでも上げることに全力をつくしてください。

さて、今回は立正大学付属立正高校(大田区)と文教大学付属高校(品川区)について考えてみたいと思います。両校とも東京の城南部にあり、男女共学で偏差値が55前後の合格者が多い学校です。共通点も多く、地理的にも近いことから、どちらを受験しようか悩やむ方も多いのではないでしょうか。
【通学】
立正高校は、都営浅草線の西馬込駅から徒歩5分程度の場所にあります。以前は大学と同じ五反田にありましたが、10年ほど前に西馬込に移ってきました。西馬込駅は、都営浅草線の南の発着駅です。下校時には座れる可能性も高いですね。文教大付属は、東急池上線、大井町線の旗の台駅から徒歩5分足らずの場所にあります。旗の台は池上線と大井町線の両方が止まる駅ですので、大変便利な駅です。
【進学】
両校とも卒業生のほとんどが大学に進学しています。また、両校とも系列の大学がありますが、過半数の卒業生は他大学を受験して入学しています。(指定校推薦での他大学入学者も多いです。)ちなみに、系列大学へ優先入学する生徒の割合は、立正高校は、約3割、文教大付属は、約2割です。立正大学は、五反田と熊谷にキャンパスがある大学です。仏教学部、法学部、経済学部、経営学部、文学部、心理学部、地球環境科学部、社会福祉学部、データサイエンス学部があります。文教大学は、埼玉県越谷市と神奈川県茅ケ崎市と東京都足立区にキャンパスのある大学です。教育学部、文学部、人間科学部、経営学部、国際学部、情報学部、健康栄養学部のある大学です。
【併設校】
立正高校は中学校が併設されています。文教大付属は中学校と小学校が併設されています。立正高校は高校入学者の方が内部生より少し多く、文教大付属は高校入学者と内部生がほぼ同数ですので、高入生の多くが内部生と馴染んで学校生活を送っているそうです。
【宗教】
両校とも仏教系の学校です。立正高校は「行学二道」を建学の精神として、勉学に対する積極的な情熱と質実剛健の気風を養うとともに、豊かな人間性を形成することを目指しています。 文教大付属は創立者が仏教学者で、「人間愛」をベースにした教育を行っています。
【入試】
両校とも推薦入試と一般入試を行っています。推薦基準は、立正高校が特進クラスが5科20、進学クラスが5科18もしくは9科33で、文教大付属は3科12もしくは5科19です。進学クラスで比較すると、若干文教大付属の方が難しいです。一般入試は、両校とも2月10日と2月11日の2回行われるのが特徴で、幅広い受験生を募っています。合格者の偏差値は立正高校は特進59、進学53で、文教大付属は56です。
【所感】
地理的にもレベル的に近い両校ですが、立正高校は元々男子高校で、文教大付属は元々女子高校という歴史をもっていますが、今は男女共学で、その名残もありません。特に立正高校はキャンパスも移設し、まったく新しい学園に代わったような印象ですが、逆に両校のルーツを選ぶ時のポイントとして考えるのはいかがでしょうか。男子校的な大胆さ、活発さを求めるなら立正高校、女子高的な繊細さやしなやかさを求めるなら文教大付属といったところでしょうか、それぐらい似ている学校なのかもしれません。もちろん系列の大学への進学を希望している人は、その大学の系列の高校を選んでください!