都立と私立で迷っている人も多いと思います。このことについては、上位校、中堅校、下位校や進学校、付属校、半付属校などなどや受験生の個別の個性や将来目標などを踏まえて総合的に考えることであり、当然個人間によっては損得の価値が変わる問題です。

ですので、私が示すのは一資料だと考えていただき、あくまでも自己で責任をもって進路検討をされることを求めます。
ほぼ、同じ入試学力であり、同じ杉並区内にある都立豊多摩高校と日大鶴ケ丘高校普通コースに入学する場合の出口(卒業後の進路)を視点に・・どちらがお得かついて考えてみたいと思います。
〇都立豊多摩高校の進路状況(2020年3月卒業生)
卒業生307名中、大学進学233名、短大・専門8名、就職2名、進学準備64名です。現役生の大学合格者ベスト5ですが、1位法政大学68名、2位日本大学55名、3位東洋大学53名、4位中央大学32名、5位立教大学27名となっています。データだけでみると、ほぼ普通の学力でいれば、日東駒専以上の大学に進学することができると言っても過言ではありませんし、上位3~4割以上にいれば、GMARCHへの入学も相当期待できる高校ということができます。しかしながら、下位層は大東亜桜拓帝国への進学をしている生徒も1から2割程度おりますし、最終的に日東駒専以上に進学することができても卒業生の約2割の生徒は浪人生活をしています。このようなリスクがこの学校にはあります。

〇日本大学鶴ケ丘高等学校普通コースの進路状況(2020年3月卒業生)
卒業生304名、日本大学進学者229名、他大学進学66名、専門学校1名、就職1名、進学準備7名となっています。他大学合格ベスト5は、1位東京理科大学6名、2位成城大学5名、3位青山学院大学4名、4位学習院大学、法政大学、明治学院大学、東京薬科大学、武蔵野大学各3名です。ちなみに、日東駒専より入りやすい大学の合格状況は、帝京科学大学1名、神奈川大学2名、東洋英和女学院大学1名、恵泉学園女子大学1名、十文字学園女子大学1名、川村学園女子大学1名、玉川大学2名、女子栄養大学2名、東京家政大学2名、関東学院大学2名、明海大学1名、目白大学1名、清和大学1名、デジタルハリウッド大学1名、東京工科大学1名となっています。下位層大学の合格数の合計は20名ですが、あくまで合格数なので進学数ではありません。このような状況から、ほとんどの人は日本大学以上の大学への進学が可能で、仮に他大学受験をしたとしてもGMARCHに合格する可能性は結構高いとことがわかる。もちろん若干日東駒専より入りやすい大学に進学するリスクはあることもわかる。

〇結論
総合的に言いますと、大学受験勉強をする気力のある人で、3~4割程度(浪人2割、下位層大学進学1から2割)は、浪人もしくは大東亜桜拓帝国以下の大学に行くしかないリスクを背負える人は豊多摩高校に進学したほうが、日東駒専以上場合によってはGMARCH以上の大学に進学することができます。しかし、大学受験勉強をしたくない人や浪人や下位大学の進学というリスクをなるべく背負いたくない人は日大鶴ケ丘高校普通コースに進学したほうがいいでしょう。ただ、その代わり日大鶴ケ丘かGMARCH以上の大学へ進学するためには、7割が推薦で大学に進学する雰囲気の中で、イソイソ大学受験という苦労を背負うことが必要ですが・・・。
さて、どちらを選ぶか・・・それはあなた次第です。また、これは杉並区にある2つの高校の例で、他の地区や高校によっては必ずしもこのような分析ができるわけではないので、ご理解ください。