中高一貫教育や、中学校を併設する大学付属高校が多いのは皆さまご存じのとおりです。最近では、高校から募集を停止したり、小学校を併設したりと時代の変化とともに高校からの入学生の立場が変化しつつあります。

そのような傾向を反映した結果か、ここ数年高校入学生のみの大学付属高校の人気が上昇している傾向があります。つまり、高校からみんな入学して同じスタートラインで学べる高校のほうが、高校受験では比較的求められる傾向にあるということです。
確かに、中学校からのもしくは小学校からの長い間柄のグループがクラスの中にあると、高入生が肩身を狭く感じてしまう気持ちもわからないではありません。また、子供たちだけでなく、保護者の関係もいろいろあるようで・・・。高入生のみのニーズが上昇するのもわからないではありません。
今回は、高入生のみ大学付属高校を紹介します。参考にしてください。なお、入学偏差値50以上の高校のみ掲載いたします。ご了承ください。
〇中央大学杉並高等学校(杉並区)
男女共学の中央大学の共学の高校。小金井市の系列校に中学校が併設されたが、こちら中学校の併設はされていません。都内のMARCHの付属で唯一の高入生のみの全日制の学校だけに今後も人気を維持すると思われます。
〇中央大学高等学校(文京区)
男女共学の中央大学の共学の高校であるが、施設の関係から昼間定時制の学校として開設されています。昼間定時制の学校として引き続き運営されていくのであれば、当分の間中学校の併設はされないと考えます。
〇國學院高等学校(渋谷区)
男女共学の國學院大學の系列の高校です。卒業生の3割前後が國學院大學へ進学します。卒業生の7割前後は他大学に進学する、いわゆる半付属校です。昭和の時代から半付属校として人気のある学校です。昭和60年度より兄弟校の久我山高校が中学校を開設させたので、高入生のみの國學院ファンにとっては、貴重な高校です。
〇駒澤大学高等学校(世田谷区)
男女共学の駒澤大学の付属高校です。駒澤大学に卒業生の7割程度が進学します。男子校から共学へと変化したここ数年、合格者のレベルが偏差値55から60へと上昇しています。順調に人気が上昇している高校です。引き続き人気を維持するものと予想されます。
〇専修大学附属高等学校(杉並区)
男子校時代から偏差値60前後で人気のある付属高校。共学になっていもその人気は変わりません。かつては7割であった系列大学進学数が9割まで上昇し、引き続き人気を維持すると思われます。他大学進学と系列進学のバランスをどのようにするのかなど今後の動向が気になりますが・・・。
〇日大櫻丘高等学校(世田谷区)
特進コースを導入するなど、他大学受験にも力を入れ始めた日大の本付属の共学高校。校舎も建て替え、やや下降気味だった人気が上昇傾向に変化するか・・今後の動向が楽しみです。
〇日本大学鶴ケ丘高等学校(杉並区)
人気の日大の付属の共学高校です。数年前から特進コースを導入し、他大学受験にも本格的に取り組み始めました。成果はこれからのようですが、甲子園出場をはじめ部活動での活躍など知名度が高いです。高入生での他大学受験で、どこまで成果がでるかが、さらに人気を高めるための鍵になると思います。
〇明治学院高等学校(港区)
明治学院大学の付属の共学の高校です。上位8割が系列大学への推薦の権利がありますが、卒業生の半数が他大学受験をします。この学校こそまさに、高入生のみということによる人気を享受している学校と思われます。半付属校の人気も相まって、同じ都内の付属なのに東村山高校より人気が断然高くなっています。※東村山市にある明治学院中学校の卒業生は明治学院東村山高校へ入学します。
〇国際基督教大学高等学校(小金井市)
在校生の多くが帰国子女という独特の雰囲気で有名な学校です。広いキャンパスの中でのびのびと教育をうけることができます。系列大学への進学数を増やし、全入にすると、なお人気がでる高校と思いますが、系列大学への推薦枠は30%程度です。
〇大東文化大学第一高等学校(板橋区)
大東文化大学の付属の共学高校です。系列大学への推薦は3割程度で、他大学の進学にも力を入れています。系列の大学が文系学部のみですので、お気をつけて入学してください。中堅の付属高校として、昭和の時代から根強い人気があります。
〇拓殖大学第一高等学校(武蔵村山市)
拓殖大学の付属高校として、かつては卒業生の半分程度が拓殖大学へ進学していた時代もありましたが、現在は多くの卒業生が他大学を受験する学校になりました。今後も多摩地域の中で、上位校から中堅校までの層の併願校として人気を保つ存在になれるか・・・動向がたのしみです。