私立高校の推薦入学について

私立高校の推薦入学試験を受験する予定はありますか。

ここ10年くらい推薦入学試験が制度化して、多くの私立高校において推薦入学試験が行われています。

しかし、その方法や出願基準についても、各学校によってまちまちであり、いろいろ複雑です。今回は推薦入学試験の主な方法についてご紹介します。

〇Aパターン(事前相談なしで出願でき、当日の出来で合否が決まる)

出願基準を満たす受験生が適性検査(国語、数学、英語)と面接を受験して、その結果で合否が決まる学校。

このパターンでは、中学校からの事前相談を必要としないので、ほぼ推薦試験当日の適正検査での結果で合否が決まります。つまり第一志望で、一定の学力の生徒を一般入試前に一定数確保する目的で行われることが多いです。

〇Bパターン(事前相談をして、当日は意思確認程度の試験をして合否が決まる)

出願基準を満たす受験性が中学校からの事前相談を受け、出願を認められた者だけが適正検査もしくは作文、面接を受験して、その結果で合否が決まる学校

このパターンでは、事前に中学校の先生が高校と事前相談(12月に行われることが多い)をし、推薦入試を受験させてもらえるかを確認します。学校によっては、出願基準以下の受験生もこの相談の中で、推薦入試受験者として受け入れることがあるようです。この場合の多くは、面接と作文のみで、推薦受験者のほぼ全員が合格する場合が多いですが、適正検査を実施する場合は、その結果で不合格になったりする学校もあります。(推薦入試で不合格の場合、一般入試で加点するなどの優遇措置を行う学校がほとんどです。) このパターンでは。一定の内申点数やスポーツ・文化活動、生徒会活動などで活躍している生徒を、一般入試前に一定数確保する目的で行われることが多いです。

〇Cパターン(事前相談をして、一般入試の中で実質推薦入試が行われ合否が決まる)

推薦入学試験は実施しないけれど、事前に中学校からの受験相談を行って、単願受験、併願受験という形で受験生の合格を確約したり、加点したりすることを約束し、一般入試を受験させ合否を決める学校。

このパターンは、推薦入学試験が制度化される前に多くの高校で実施されていた方法で、学校によっては、一般受験の受験生のほとんどが、単願推薦か併願推薦の事前確約済みの受験生だったという学校も少なくありませんでした。なぜそのようなことが可能だったかと言えば、業者テストをほぼすべての中学校で実施していました。その結果・・都内の中学生一人一人の平均偏差値が確定することができました。つまり受験生の平均偏差値を推薦基準とすることで、高校側は自校の合格者偏差値をある程度コントロールすることができ、中学校との事前相談で実質上合否を決定し、自校のレベルを一定保つことを可能にする学力の受験生を早期に確保していました。そして、業者テストの内容が中学校や塾に漏れ、塾や中学校がそれを基に業者テスト対策を行う等の問題点が指摘され、鳩山文部大臣によって、業者テストは廃止されました。また私立学校の推薦入学試験の定員が全体の半数までという基準も示されました。そのような改革の中で、内申点しか事前の受験生の推薦資料として中学校から提供されなくなったので、受験生の真の学力が分からなくなりました。そこで、進学校や人気の付属高校の中には、推薦試験に適正検査を導入して、主観的要素の入った評価である内申点では分からない受験生の真の学力を試しました。また、推薦枠を定員の半数以下と限定されてしまったので、一般入試の中に混ぜて行われる単願推薦や併願推薦制度を利用しての受験生の青田買いが出来なくなってしましました。しかし、まだ、このパターンの学校はしぶとく残っています。自分の志望校がこのCパターンかどうかについては、塾の先生か中学校の先生に早期から聞いておかないと、わかりません。高校側も公表せずに行っていることもあります。ご注意ください。

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