明治大学の付属高校は東京都に3校あります。今回はこの3校の推薦入試について書きます。保護者の皆さん方の世代には、明大の付属というと・・・いろいろ受験について様々な情報を聞かされていた世代です。貴重な入試期間の1日を費やして、まともに子どもを受験させてて大丈夫なのか・・・という気持ちにもなられる方もいるでしょう。また、入学に関わる残念なマスコミ報道も実際にありました・・・。
私の知る限り、確かに明大のどこの付属かは書きませんが、、30から40年程前の頃、明大〇〇高校の受験に対して、受験情報誌には「合格者の平均偏差値を見ると、下は40前後から上は70までと幅広い偏差値層からの満遍なく分布している反面、不合格者の分布は偏差値60付近に固まっていることから、当日の試験結果だけでなく調査書等、学校独自の観点を基に合格者を決定していると考えられる。よって、学力以外の面での対策が必要」という記述があったのも今は昔・・・今は受験情報誌にもそのような記述はなくなりました。また、かつては、受験数か月前まで刑事施設に収監されていた遊びと喧嘩に関しては天才的な知り合いのお坊ちゃまが、受験した高校のほぼすべて不合格なのに、明大〇〇高校だけ合格・・とか、知り合いの不動産会社の社長のお坊ちゃまが、高校受験に失敗して高校浪人を覚悟していたところ明大〇〇〇高校から突然の補欠合格通知が届いたとか・・・。
ここ20年程は、都市伝説レベルのラッキーパンチが当たったような運のよい合格者の逸話も聞かなくなりました。また、肌感覚ですが、この20年間のデータ等を見る限り、入学に関して噂されるようなことは行われている様子は見受けられません。安心してお子さんを勉強させ、受験させて大丈夫な学校だと私は思いますし、そう信じたいと思います。

〇明治大学付属明治高等学校 (調布市)
この学校の推薦入試は指定校推薦と一般推薦(学業・課外活動)のみです。40名です。男女20名ずつ。指定校推薦は中学校の先生に聞いて、該当の場合は校内選抜を頑張ってください。一般推薦については、学業の出願資格が9教科内申点38点以上で、課外活動(生徒会、スポーツ、文化)は9教科36点以上です。課外活動は事前に教員もしくは保護者から高校への電話相談が必要です。推薦入試当時は、適性検査(国語、数学、英語)と面接等で合否が決まります。倍率は3倍前後です。
〇明治大学付属中野高等学校 (中野区)
この学校の推薦入試はスポーツ推薦のみで30名です。剣道、柔道、水球、相撲、卓球、バスケットボール、バレーボール、野球、ラグビー、陸上競技に限られています。評定条件は9教科の内申点が30点です。ここの推薦入試当日は作文と面接で合否がきまります。例年出願者の全員が合格しています。募集要項にも書いてありますが、事前に高校の部活顧問と連絡をとり、推薦入試受験に値する受験生かを相談することになっており、その時点でほぼ合格は確約された状態になると思われます。形式的に推薦入試が行われるタイプの試験です。スポーツ推薦入試希望者は3年生の早い段階で顧問に相談して連絡を取り合ってもらうことをお勧めします。
〇明治大学付属中野八王子高等学校 (八王子市)
この高校の推薦入試は、少しずづ改良が続けられていますが、ここ数年は以下のような形で固まっています。必ず入試要項で確認してください。学力推薦のみの推薦入試です。スポーツ推薦は一般入入試の定員75名中の15名以内としてに単願推薦扱いを受けて優先入学することができるという制度に数年前から変わりました。さて、推薦入試の出願資格ですが、9教科の内申点が34以上です。推薦入試当日は適性検査(国語、数学、英語)の得点300点満点に受験生の内申点に8をかけた得点が適性検査の総合点となり、それに書類審査と面接の結果で合否が決まります。中学校との事前相談はありません。(単願推薦と言う名のスポーツ推薦は事前相談があります。)つまり内申点34点でも受験できますが、内申34点だと8かけると272点が内申点として加点されますが、内申点38点だと8かけると304点が加点され、内申点が40点だと320点が加点されますので、40点の内申点と34点の内申点では、その差が48点にもなることになりますこれを300点満点の3教科の適性検査で追い抜くのは結構大変かと思います。ですので、内申点もそれなりに高い点数で受験したほうがよいです。推薦入試の倍率は例年3倍程度です。ということで、少なくとも3分の2の受験生は不合格になるのですが、なんと一般入試を受験する際に推薦入試不合格者には30点の加点がもらえるらしいのです。しかし、今年度ももらえるかどうかは中学校の先生と通じて高校へ確認してください。募集要項には書いてませんので・・・。ちなみに、推薦入試の受験者の中には、最初から一般受験での加点目的で推薦入試を受ける人もいます。ということは、募集定員75名の一般入試では、15名のスポーツ推薦枠を除いた60名の枠を争うわけですが、一般受験生400名から500名の中にいるおよそ200名程の推薦不合格者が30点を加点されます。高校側が出してくる合格者はスポーツ推薦を除いて約80名程と予想しますので、一般入試の合格枠を争うので激戦です。ちなみに一般入試の中に混じった単願推薦という名のスポーツ推薦ですが、こちらは9教科の内申点の36点が出願条件となっています。野球部、卓球部、陸上部、バスケットボール部、ラグビー部のみで、女子は卓球と陸上だけ出願可能です。